リストとエスカレーター

カルテットというドラマがあります。

さて8話。
最初に書いておきます。
わたし、この8話初めて見た時号泣しました。
あと、すずめちゃんの話しかしません。


冒頭から真紀さんが
「わたし昨日の夜、おもしろい夢みたんですけど」
って笑いながら言ってる。

嫌な予感。他人の夢の話は大抵つまんないよ。あと話し手が笑っちゃってるおもしろい話は聞く前におもしろさが半減した状態から始まるから絶対におもしろくないぞ。

別府「そういえば僕もおもしろい夢を」
すずめ「あっわたしも昨日」
家森「夢の話じゃないでしょうね」

家森さんの快進撃が続く。

家森「人の夢の話聞いても『へぇ~』としか答えられないでしょ」
家森「『へぇ~』からは何も生まれませんよ」
家森「『へぇ~』を生まないで」

ナイス家森。

しばらくして、すずめちゃんが別府さんと二人きりでナポリタンを食べるシーン。
ここで別府さんがいきなり王子様みたいなことを言い出します。

「ちょっと待って。ナポリタン危険です。白い、きれいなお洋服だから」

そう言って自分がしていたエプロンをすずめちゃんにかけてあげる別府さん。

別府「世吹さん、前もそのコーヒー牛乳飲んでましたよね、好きなんですか?」
おなじみの三角コーヒー牛乳。
すずめちゃんが答える。

「はい」
「好きだってこと忘れるくらいいつも好きです」

これ。「カーーッ!!!」てなった。
泣いた。
でも夢でした。

真紀「家森さんこそ、好きな人いないんですか?」
家森「僕は女性を好きにならないようにしてるんで」
家森「向こうが僕のことを好きになる確率が極めて低いからです」

これ覚えておいて下さい。テストに出ます。

別荘売却の話を聞いてしまったすずめちゃんはスーツを着て不動産屋の面接に行きます。ここからこの8話はすずめちゃんのPVに変貌します。

キューピッドになろうとするすずめちゃん。無職じゃなく働いて職場でも輝いてるすずめちゃん。大吉のおみくじを別府さんにあげるすずめちゃん。

そんなすずめちゃんの前に突然現れたコンサートのペアのチケット。

すずめちゃんは言います。

「わたしの『好き』はその辺にごろごろしてるっていうか、寝っ転がってて」
「で、ちょっと、ちょっとだけ頑張る時ってあるでしょ」
「住所をまっすぐ書かなきゃいけない時とか、エスカレーターの下りに乗る時とか」
「白い服着てナポリタン食べる時」
「そういうね、時にね」
「その人がいつも、ちょっと」
「いるの」
「いて、エプロンかけてくれるの」
「そしたら、ちょっと頑張れる」
「好きだってことを忘れるくらいの、『好き』」

泣いていいですか。もう泣いてるけど。

すずめ「『食べ物は何が好きですか?』って聞かれたんです」
真紀「あっ『ごはん行きましょう』の前に言うやつ!」
すずめ「『鉄板焼き行きましょう』って」
家森「それはきっと」
家森「高い絵を買わされるね」

家森さんと酒が飲みたい。

すずめ「別府さんの負担になってるんですよ」
家森「へぇ~」
すずめ「わたし夢の話してませんけど」
家森「夢の話でしょ?」
家森「片思いってひとりで見る夢でしょ?」

やっぱり酒飲まないで殺したいな?

すずめ「協力してください」
すずめ「二人がうまくいくように」
家森「へぇ~?」

ちょっとお前、表出ろ。

一方、別荘のリビングではずっと黙っていたサボテンが花を咲かせました。

真紀「別府さん、咲きましたね」
別府「ほんとだ、咲くんですね」

サボテンの花を見て笑うすずめちゃん。

あのさぁ、すずめちゃん。アンタ輝いてるよ。資格とか持ってたのかよずるいよ~。わたしはサボテンになりたかった。今年の七夕の短冊に「サボテンになりたい」って絶対書く。サボテンになってすずめちゃんから水をもらって絶好のタイミングで花を咲かせて別府さんと真紀さんの話のタネになってすずめちゃんに喜ばれたかった。すずめちゃんの切ない片思いを見守りながら手を出せないサボテン。欲求不満になってサボテンはすずめちゃんとデートする夢を見た。サボテンだって夢を見たい。

鉄板焼きに行かず、職場でリストの曲をかけるすずめちゃん。聴いたらすぐ寝てしまいます。

ナポリタンを前にして別府さんは言う。
「すずめちゃんは、どんな食べ物が好きですか?」

夢だ。まさしく夢。夢の中で夢だってわかるやつ……。

下りのエスカレーターに乗れないすずめちゃん。別府さんが手をとって一緒に乗ってくれます。これも夢だ!!あー!!!

夢からさめたすずめちゃんの目から一粒の涙がこぼれます。走ってコンサート会場に行くけど別府さんの隣には真紀さんがいました。おわり。ここでCM。

この後鉄板焼きに行かないでお腹をすかせたすずめちゃんに家森さんがたこ焼きを買ってきてあげて告白するおもしろいシーンがあるのですが眠くなってきたので寝ますね。いい夢見るよ。

ずっと流れていたリストの曲は「愛の夢」でした。おやすみなさい。